株式会社エアデザイン株式会社エアデザイン
「自分のことをマイナーだと思っている、全ての人へ」

「あなたは、ふつうの人ですか?」。
現代においては、価値観の数だけ“ふつう”はあり、個人個人でその解釈にもギャップがある。つまり、誰もがマジョリティ(多数派)であり、マイノリティ(少数派)な存在になりうる。
『東京ふつうの人新聞』とは、そんな“ふつうの交換不可能な個人”を紹介していく、まったく新しいスタイルのWEB新聞です。そうすることで見えてくる、現代の「ふつうの人を再定義」していきます。

1周年記念 日ごろの感謝を込めて


“ふつう”に 感謝いたします。

「普通 ①ひろく一般に通ずること。②どこにでも見受けられるようなものであること。なみ。いっぱん」(出展『広辞苑』)

川上美映子の小説『乳と卵』の中で、電子辞書を使って次々と言葉を調べていくシーンがあるが、普段、当たり前のように使っている言葉も、改めて辞書で調べたり、別の角度から眺めると興味深いものになる。自分の“無意識の中の意識”に気がつくからかもしれない。

それは、「東京ふつの人新聞」の「ふつう」という言葉も例外ではない。

そもそも「ふつう」って、プラスの言葉? マイナスの言葉?

「あの人“ふつう”にかっこいいじゃん」。
この「ふつう」とはどういう意味か? 辞書の意味を参考に文脈から考えてみよう。

(例文)A子は先日、同じ会社の営業のKさんに食事に誘われた。食事のあとで夜景がきれいに見える、値段も標高もむだに高いホテルのバーで一杯1000円以上もするカクテルをチビチビ飲んでいるときに告白されたらしい。それを目の前でランチのオムライスにがっついているB子(彼氏なし)に「全然たいした話じゃないんだけどさ…」という前置きで語った。それを聞いた、口のまわり真っ赤にさせたB子がはいたのが上記のセリフ。

もしも、①の意味なら「“ひろく一般に通ずる”的にかっこいい」の意味、つまり「だれがどう見てもかっこいい」これはかなりかっこいい。オーランド・ブルームとかヴィンセント・ギャロのレベルだ。これに対して②なら、「どこにでも見受けられる程度にはかっこいい」の意味、つまり「よくいる顔だけど、まぁ…キモくはないし。ありっちゃ、ありだね」ということ。よくも悪くもない。A子が告白されても驚かない。事件性なし。「オムライスのほかにケーキも食べようかしら…」っていう気分なのである。

前置きが長くなったが、ここに「ふつう」という言葉の面白さと特殊性がある。
広辞苑にもあるように。“ふつう”とは“なみ”のことで、「松竹梅」なら「竹」、よくも悪くもないポジション。曖昧なのだ。この一年間、出会う人、出会う人に「東京ふつうの人新聞です」と馬鹿みたいに繰り返してきたが、“ふつうの人”という言葉に対する反応は、ざっくばらんに言って二種類「俺は“ふつう”じゃねーし。」か「あはは、あたしは“ふつう”よ」。

弊紙の“ふつうの人”の当初の基準はただ単に“現在メディアを賑わせているような有名人じゃない人”を取り上げたいってことだった。

「“なみ”な能力、容姿、所得、暮らしをしている人を取材しようと試みてきたわけではないのだが、“ふつうの人”という言葉は過剰に受け取られることもしばしばあった。

取材を進めていくうちに、現代社会では、その“有名じゃない人”という線引きも困難になってきたことに気づかされる。インターネットなどの情報技術、メディアの発展。アイドルもサークルの先輩も同じようにブログを更新し、自分の作った音楽や、映像もweb上で誰でも簡単に公開できる。広告業界は雑誌や新聞よりもwebを注目しているほど影響力がある時代。

話がそれてしまったけれど、価値観が多様化し、それぞれが認められている現代社会においては「何が“ふつう”で何が“ふつうではない”かの判断はつきにくい。言い換えれば誰もが“ふつうの人”で、同時に“ふつうでない人”でもあり得る。

こうして、我々「東京ふつうの人新聞」には“現代における、「ふつうの人」を再定義” という新しい目標も生まれた。そもそも、「有名人」だって「ふつうの人」の一人なのです。人前にいないときは全然違う姿がある。どんな人間でも、日々の暮らしの中、様々な価値観の中を生きているものだから。「ドラゴンボール」の孫悟空だって、年中スーパーサイヤ人なわけじゃない。

もう、有名も無名も関係ないのかもしれない。まだあまり知られていないけれど、素敵な活動をしている人とか、あることでは有名なあの人のあまり知られていない一面だとか…。

「東京ふつうの人新聞」は今後も、そんな“ふつうの人”たちの話に耳を傾けて、それぞれの“特別”を発見し、伝えていきたいと思う。

A子は今までどんな恋愛をしてきたのだろう? B子はただ食いしん坊なだけでないかもしれない。音大卒で、平日は会社に勤め、土日は近所の子供たちにピアノを教えていたり…。

駅で見かける人、街ですれ違う人、聞けそうで聞けない、“ふつうの人”の物語をすべての“ふつうの人たち”へ。どうか、人生の交差点で会いましょう。1周年の感謝の言葉に代えて。(ライター 吉田直人)


イベント ポトラッチを開催します


一周年の記念と、ご協力していただいた皆さまへの感謝をこめて今月末にイベントを行います。

今回は手前どもの都合により、今まで取材に協力していただいた方たちに限らせていただいていますが、「東京ふつうの人新聞」の信念定期的にイベントも行っております。“出会いとつながり”が一番の宝。イベントは今後も告知していきますので、皆さまの参加お待ちしております。

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