株式会社エアデザイン株式会社エアデザイン
「自分のことをマイナーだと思っている、全ての人へ」

「あなたは、ふつうの人ですか?」。
現代においては、価値観の数だけ“ふつう”はあり、個人個人でその解釈にもギャップがある。つまり、誰もがマジョリティ(多数派)であり、マイノリティ(少数派)な存在になりうる。
『東京ふつうの人新聞』とは、そんな“ふつうの交換不可能な個人”を紹介していく、まったく新しいスタイルのWEB新聞です。そうすることで見えてくる、現代の「ふつうの人を再定義」していきます。

簗瀬美波 悩める女子大生

「今は日々充実していないです。なんかちゃんと生きてない気がする。時間を無駄にしちゃってるなと思います」と彼女は語る。簗瀬美波、二十歳、秋からの就職活動を控えた大学3年生だ。「学校で精根尽き果てちゃうので、次の日も1限があるとか思うと、夜出掛けないで、体力を温存してしまうんで、ちゃんと遊べないんです。スケジュールに余裕を持たせたい方なんで。バンバンスケジュールが埋まってる人とか、結構憧れてるんですが」。自分にないものに憧れを抱く人は多い。しかし、ここでこの憧れは分けられる。自分もそうなりたいと思う憧れか、思わない憧れか。この憧れは彼女にとって後者のようだ。(文責:保科時彦)

彼女は続ける「大学はつまらないです。思っていた大学生活と全然違う。必修ばかりでやりたい勉強ができないんです。何の為に学費を払っているのか、、、」。彼女は短大編入組みの上、転部なので単位が普通よりタイトになっている。「単位優先すれば就活できないし、就活優先すれば単位とれないし、将来が不安です。編入なんで友達が少ないから学校が充実してないのかもしれません。積極的に声掛ける方なんですが、女の子はグループ作るし、編入組は編入組でグループ作るし、私だけ1年の授業とか一人でとってる授業もあるので。短大の時の方が楽しかったです」と彼女は過去を懐かしむ。

では、何で彼女は短大を高校卒業後の進路に選択したのだろうか。「短大卒業後は就職する予定でした。親は地元の短大に行って欲しかったんだと思いますが、私はなんとかこの狭い田舎を出たかったんです。とにかく東京に憧れてました。きっとなんでもあって楽しいところなんだろうな、と思ってました。親と衝突しましたが何とか説得して東京に来ることができました」。この憧れは、実際に「そうなりたい」と思う憧れだったようだ。

彼女が地元に感じた閉塞感はなんだったのだろうか。「小学校の頃いじめられて、そのせいで中学は私立に行きました。中学でもいじめはあって、順番にいじめの対象が回ってくるんです。私はなんとかうまくかわしました。高校で英語科に入ってクラス替えがなかったのでマンネリ化した雰囲気のなかプチ鬱になってしまったんです。それで東京行きを思うようになりました」。確かにこのままエスカレーターで地元の短大に行ったのでは環境はほとんど変化しない。

その憧れの東京生活はどうだったのだろうか。「1年の時彼氏ができて、生きてて良かったなと思うくらい楽しかったです。最初は楽しかったんですけど、彼氏は多浪生でケンカが絶えず、会話もなくなって、なんか満たされなかったんですよ。好きって言ってくれないくせに『別れる』って言うと『別れない』と言ってきたり、その逆もあったり、ゴタゴタしてました。一度別れたんですけど、別れた後も別れる前と何も変わらないようになってしまいましたね」。この間、別な男の人とデートしてみたりもしたようだが彼氏と比べてしまい、結局うまくいかなかったそうだ。「彼氏の受験が終わるまでは運を天に任せてました。それまでは何もしようがない。なるようになるって投げやりに思いました」。

その後、彼氏は地方の大学に行くことになり今はズルズルと遠恋になったようだが、状況は大して変わっていない。「ちょっとのリズムのずれとかでイラッとしたり、そろそろ潮時かなとも思いますが、他にいい男の人もいないし、別れるほど決定的なことがないので」。そうは言うが逆に何が楽しくて付き合ってるのだろうか。「空気みたいな楽な存在なんです。離れていれば『好きだな』とも思います」と遠恋ならではの長所もあるようだ。

そんな彼女も恋ばかりはしていられない。そう進路の問題だ。「短大1年の時に就活の準備をしてたんです。でもやってるうちになんか周りに流されてるな、なんか違うな、って思ったんです。そのとき自分のやりたいことについて考えたんですけど、医者の子が医者になるように、親のようにOLを目指すというとそれも違うし、消去法で考えると何にもなくなってしまうんです」。

一般にはこういう意見に対して、やりたいことを自分で見つけにいかないのが悪いと言われるのだが。「それも違う気がするんです。自分で『これを夢にしよう』って思って目指すのはなんかおかしい気がするんです。今やりたいことは留学ですね。でもこれも留学自体が目的なんですよ。留学して何かを目指す訳ではないんです」。しかし留学はまとまった時間と金がかかる。正味な話、この留学を目指してどのように準備するかそれ自体が、かなり人の精神を成長させることは間違いない。大袈裟に聞こえるかもしれないが、準備も含めて留学なのである。

「どのタイミングで留学すればいいか分からないんですよ。フリーターでお金を貯められるのかとか、就職してしまったら留学もしにくいのかなとか。一人暮らしして始めて親の有難みが分かって、地元のことも好きになれたし、親孝行もしたので就職もしたいんですけど、やりたいことがないんです」という。

そう言う場合、今自分が勉強していることに何らか関係のあるところから手繰っていけばいいと思うのだが。「心理学は短大の頃、色々家庭内がゴタゴタしていたので、それを精神的に理解して解決の役に立てばと思って興味を持ったんですが、学ぶこと自体が目的なんです」とこれもまた就職には結びつかない様子。

悩める女子大生の予定は未定。悩みは心の栄養。頭は生きてるうちしか使えないのだから、今のうちにいっぱい使っとけばいい。

座右の品

キューティ・ブロンド
(ロバート・ルケティック監督)

女性が主人公なんですが、とても綺麗で賢くて、色々な意味で強いんです。そんな女性に憧れていますので、この映画が好きです。

プロフィール

【略歴】1986年12月15日生まれ 20歳 福島県伊達郡国見町出身 東京都町田市在住 町立藤田小→私立桜の聖母学院中→同校高等学校→実践女子大学短期大学部英語コミュニケーション学科観光文化コース→東洋英和女学院大学人間科学科臨床心理コース(三年次編入)現在三年生在学中【星座】射手座【血液型】O型【家族構成】父母祖母弟犬(シーズー犬・ハル)【趣味】特に無し【好きな食べ物】全般【嫌いな食べ物】辛いもの【お気に入りスポット】吉祥寺、新宿【尊敬する人】なし【座右の銘】なし【好きなタイプ】がっちりしている人、精神年齢の高い人【嫌いなタイプ】ガキっぽい人(自分がガキっぽいから)【子どもの頃の夢】看護士

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