パっと周りが明るくなるような素敵な笑顔を持っている広瀬裕子さん(25)は、今年に入って二つのことに決着をつけた。一つは、学生の頃から続けてきた映像制作。もう一つは、2年間続けた仕事。そして、彼女はこれから全く別の道を進もうとしている。転機を迎えているそのとき、彼女の胸にはどんな思いがあるのだろうか。(文責・諸積)
広瀬さんが映像をやろうと思ったきっかけは、高校生のころに観た1本の映画。ガイ・リッチー監督のアクション作『ロック・ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』だった。当時、『ミッシェル・ガン・エレファント』に夢中のロック少女だった広瀬さんは、この作品にいたく感動する。「とにかくすごい衝撃を受けた。映画なのに音楽をすごく効果的に使っていて…“映画だったらなんでもできる”ってドキドキしてたまらなかった」。まざまざと映像の力を思い知った彼女は、大学で演劇学を専攻。友人と二人で“其式”(それしき)という映像ユニットを組み、学内を中心に年に何本か短編作品を発表するようになる。
映像制作は楽しく、続けるうちに技術も身についたが、大学卒業後、お互い就職したことで、活動は演劇への映像提供のみになってしまう。「これまでは仕事の傍らなんとか出来ていたけど、これから先ずっと続けられるかどうかわからなくなった」。そうして、“其式”は今年の5月に活動休止を決めた。名残惜しくはあったが、これからの進路を考えて、二人で出した結論だった。
そして、広瀬さんがしたもう一つの決断は、2年間勤めた会社を辞めること。大学で映像制作に励んだ広瀬さんは、卒業後、映像関係には進まずにITソフトを扱う専門商社に進んだ。「今後どんな道に進むとしても、一度は会社という組織に入ってみようと思って、自分への修行の意味も含めて今の仕事に就いた」。上司や同僚に恵まれた職場だったが、入社から2年後、やりたいことを見つけ、会社を辞める決断をする。
「会社に入ったときから、2年働いたら一度今後について考えようと決めていた。 本当に辞めるのか数週間迷ったけど、大学を卒業して以来、一秒ごとに自分のフットワークが鈍っていく感覚があったから…いつか歳をとった時に“私は昔あれがやりたくてね”と言うようにはなりたくなかった。きっと辞めても辞めなくても後悔するだろうから、同じ後悔なら行動してからしようって」。
こうして、広瀬さんはずっと興味を持っていた誌面デザインの仕事へ向けて活動を始めた。「周りにはどうしてデザインを?って驚かれたけど、小さいころから雑誌の誌面を見るのが大好きだった。だから、この選択は自分にとってはとても自然なこと」。就職から2年経ち、今後について考えた時、ごく自然にデザインの仕事をしたいと思ったそうだ。仕事をしながらデザインの学校に通い一通り勉強もした。
とはいえ、今までとは全く違う世界。それでも「そのときの自分が、純粋に一番いいと思った決断をして生きていこうと思ってるんです」と、広瀬さんはトレードマークの明るい笑顔を向けて話してくれた。
フットワークが無くならないうちに、動く動機を失くしてしまう前に――。映像に関しても仕事に対しても、自分と対峙しけじめをつけた広瀬さんはとても誠実な人だ。これから進む新しい道でも、彼女が持つ笑顔と誠実さは、彼女自身を助ける大きな力になるだろう。
こま撮りえいが こまねこ デラックス版
(監督:合田経郎)
スヌーピーに一筋だった自分が、かれこれ半年以上骨抜きになって、いつも観ています。
【略歴】1982年1月7日生まれ 25歳 神奈川県横浜市生まれ 東京都世田谷区在住 横浜市立汐見台小学校→横浜市立中川西中学校→神奈川県立川和高校→浪人→明治大学文学部文学科演劇学専攻→IT系専門商社→就職活動中【血液型】A型【家族構成】父母兄兄 【趣味】マンガ【好きな食べ物】ぎょうざ 【嫌いな食べ物】貝類、しいたけ【お気に入りスポット】マンガ喫茶【尊敬する人】おばあちゃん【好きな映画】ポセイドン・アドベンチャー【好きな監督】溝口健二【座右の銘】「自分で自分をほめて何がうれしいんだ! バカヤロー」【好きなタイプ】物知りな人【苦手なタイプ】無責任な人【子供の頃の夢】マンガ家 【現在の夢】職人












