株式会社エアデザイン株式会社エアデザイン
「自分のことをマイナーだと思っている、全ての人へ」

「あなたは、ふつうの人ですか?」。
現代においては、価値観の数だけ“ふつう”はあり、個人個人でその解釈にもギャップがある。つまり、誰もがマジョリティ(多数派)であり、マイノリティ(少数派)な存在になりうる。
『東京ふつうの人新聞』とは、そんな“ふつうの交換不可能な個人”を紹介していく、まったく新しいスタイルのWEB新聞です。そうすることで見えてくる、現代の「ふつうの人を再定義」していきます。

岡本朋士さん

遠目にも目立つすらりとした長身、端正な顔にシャープなメガネが良く似合う。イベント・オーガナイズやDJ、写真、イラスト、ウェブ製作とかなり広い守備範囲。そんなポストバブルジェネレーションのクールさと、逞しさを備えた岡本朋士さん(29)は小道具屋の倉庫番という一風変わった仕事をしている。(文責:保科時彦)

「ハリウッド含め映画だったりテレビドラマだったり、演劇だったり、小道具が必要になりますよね。いちいちその度に作ってるわけにもいかないし、買って来るにしたって、今ではなかなか売っていないものもあります。例えば昭和の民家の内装を再現しようとすれば、当時のテレビや小棚、冷蔵庫なんて普通もう売ってないですよね。そういう時のために色んな古い物を大量にストックしておいて、用途に応じて貸し出す仕事なんです」。演劇人と繋がりが深そうなこの仕事に就いた理由は「ただなんとなくマイナーな仕事がしてみたかった」というから驚きだ。

小道具といっても、現代小物や時代小物などいくつかジャンルの区別があるようだ。岡本さんは現代小物の担当なのだ。「普通に考えればゴミだけど、この業界だけで付加価値があるゴミがあって、ゴミを集めて整理して小道具にするんです。ゴミが好きですね」とゴミに対する熱い思いを語る岡本さん。実は根っからのオタク体質で、特にヒップ・ホップに対してはかなりコアなこだわりがある。ヒップ・ホップから音楽の世界に入って、「バック・イン・ザ・デイズ」というブルックリンの黒人をモチーフにしたヒップホップ・エッセイ写真集の翻訳までしてしまった。

「翻訳っていっても、僕は英語できないんですけどね。なんとかこのエッセイを日本語にしたかったんで、翻訳サイトに突っ込んだり、辞書で引いたりして、エッセイの全体像を自分なりの意訳にするんです」。その熱意に触れると、なんだかんだといい訳をして、何もしないとか無気力などと評されてきたポストバブルジェネレーションの新たな側面を発見することができる。

岡本さんが過ごした思春期は世に言う「失われた10年」のど真ん中だった。「高校卒業して適当に決めた東京航空工業専門学校に行ってみたんです。なんとなく飛行機のある生活っていいなって思ってました。細かいコトはなんにも考えてなかったですよ。実際やってみて大変なことに気付いて辞めました」。それ以降、岡本さんは四年ほどフリーター生活をすることになる。二十歳から始めた「ネバーランドなコンビニの夜勤」は三年半続いた。とにかく遊んで、パーティーやったりして日々を楽しんでいたそうだが、コンビニがなくなることになった時に「永遠はないんだ」と錯覚から目覚めたそうだ。「気付いたら時間が経っていた」という。

「わりと無欲で、昔から漠然と何かしたいとは思っていた」が何事も専門的な勉強はしない性格らしい。それでも片っ端からやりたい事を独学で手を付けていく。「まずやってみるようにしている」と結構、即興的行動力がある。

「変わっていると思われていたし、自分でも自分はふつうじゃないと思っていた。いじめを受けた事もある。最近は自分はやっぱりふつうなのかなと思い、ちょっと落胆している」と振り返って語るが、「昔は自分と違う畑の人との相乗効果は望めなかったけど、今ではあえて違う人とコンタクトを取れるようになった」と良い変化も認める。

「今、幸せはなんなのか模索しています。社会的成功は幸せではないということは分かったんだけど、それに代わるものを今探しています」。フットワークの軽さでノスタルジーからの脱却を果たした岡本さんは、これからどんな地平へ向かうのだろうか。

座右の品

Wild Style
(Charlie Ahearn監督)



人生を教わった映画。
ヒップ・ホップの創成期の雰囲気が出ている。映画としては酷すぎる

プロフィール

【略歴】1978年3月7日生まれ 29歳 東京都調布市出身 現在調布市多摩川在住 調布市立第一小→調布中→私立国士舘高校定時制→東京航空工業専門学校中退→フリーター→小道具屋倉庫番【星座】魚座【血液型】A型【家族構成】母姉【趣味】写真、DJ、イラスト、ウェブ製作、翻訳【好きな食べ物】ごはん【嫌いな食べ物】らっきょう、酢豚【お気に入りスポット】仙川のカルディ(調布市)【尊敬する人】シャア・アズナブル、石原莞爾【座右の銘】「ノスタルジーに騙されるな」【好きなタイプ】綺麗な人【嫌いなタイプ】他人の中に自分の夢を投影する人【子どもの頃の夢】バイクの選手(ホントに適当に考えてました)

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